DOTAMAとハハノシキュウという異端フリースタイルラッパーによる13ヶ月間のカレンダーアルバム。
1月から12月までの年間行事を惜しげも無く題材にした楽曲群と、
その先にある13月をラップし尽くした怪作。
プロデュースはFujita ShoheiことQuviokalが全曲担当。
どこかで聴いた事のある歌謡曲のフレーズだったり
好きな映画のタイトルだったり
少年時代に読んだ漫画の台詞だったり。
MPCを叩くかのように繰り出される二人のリリックの
せめぎ合いは咀嚼の仕方次第で聴き手の耳まで変えてしまう。
あらゆる方向から「時間」に固執したこのアルバムは
全てのラップミュージックの続編と言ってもいい。
「時間」は変化をもたらすが、
同時に変化しないものを浮き彫りにしていく。
ヤクルトとブラックコーヒーを交互に飲まされるような
味も味わい方も違うDOTAMAとハハノシキュウのラップに
Quviokalのトラックがブレンドされていく。
13ヶ月の「時間」を是非とも体感していただきたい。